「失敗」という言葉に「嫌なもの」「恥ずかしい」「避けたい」…といったネガティブなイメージを持っている人も多いと思います
しかし失敗はうまく付き合えば成功に繋がる大きなヒントを得ることができます。特に正解がわからない問題に取り組むときに失敗は有益な情報源になります

この記事は失敗とうまく付き合う方法や考え方について紹介します
◆この記事をおすすめする読者の皆様
失敗をするのが怖くて挑戦できない人
失敗をどのように活かせば成功に近づくのかわからない人
◆この記事でわかること
避けることができない「失敗」との上手な付き合い方
失敗を活かして「成功」に辿り着くための方法
営業での失敗は避けられないけど怖くない、ということ
避けられる失敗と避けられない失敗があることを知る

「正解」が分かっているケースでは確実な「成功」が求められる
絶対的な正解が存在している場合は「失敗」を避けて「成功」することが求められます
これの代表的な例が学校教育で出される問題です
また、ビジネスにおけるルーティンワークも正確に素早く処理することが同じように求められます
これらのケースでは次のようにすれば成果が最大化します
正解につながる正しい手順を覚えて、正確に素早く処理する
試行錯誤をしない
ただし、このような正しい手順が決まっている仕事は人間がやるよりもコンピューターの方が効率的に処理ができます
これらの特徴を持つ仕事はやがてAIに取って代わられるのではないでしょうか?
「正解」が分かっていないケースでは「失敗」は歓迎すべき「成果」
絶対的な正解が存在していない場合は「失敗」を避けて「成功」することはできません
その代わり、失敗から学びながら少しずつ成功に近づくことが求められます
これらのケースでは次のようにすれば成果が最大化します
失敗を掘り下げて学びを得て次の行動を修正する
試行錯誤を繰り返す

営業が取り扱う仕事の多くは「正解が分からない」問題になるよ
「正解」が分かっていないケースで確実な「成功」が求めるのはムリ
よくある間違いは、学校教育で正解が存在している問題ばかりに慣れ親しんだ結果、
正解が分かっていない問題に対しても学校教育と同じように「失敗を避けたい」「正解を要領よく覚えたい」と望んでしまうことです
これは決してうまくはいきません
事前に正解がわかっていない場合は失敗は避けることができないのです
まずは何よりもこのことをしっかりと認識することから始めます

学校教育と違って事前に正解がわからない問題を扱うビジネスでは失敗は避けることができないんだよ
失敗とうまく付き合うポイント ~心構え編~


失敗を避けることができないのは理屈ではわかるんだけど、やっぱりココロが怖いって思っちゃうんだよね・・・
多くのビジネスシーンにおいて失敗を避けることはできません
このことをアタマで理解するだけでなく、ココロでも理解することができないとどうしても失敗を怖がってしまいます
まずは失敗とうまく付き合うための心構えを紹介します
失敗を活かして成長できる自分を知る
成功の反対は失敗ではなく「諦め」と知る
失敗しないのは挑戦していない証拠と知る

まずは失敗を怖がってしまうココロを勇気づける情報を紹介するよ!
失敗を活かして成長できる自分を知る
失敗を恐れないためのベースにあるのは自己受容です
もっとかみ砕いて言うと「自分は不完全だけど、自分のことが丸ごと大好き」と思えることです
自分を信じている人は失敗を成長のチャンスととらえることができ、肯定的に受け入れやすくなります
一方で「自分は成長しない」と思ってしまう人は失敗を否定的に受け取りやすくなります

まずは自分のことを信じてあげると失敗を怖く感じにくくなるよ
成功の反対は失敗ではなく「諦め」と知る

辞書で「成功」の反対の意味の言葉を調べると「失敗」だと書いてあります
しかし、ビジネスの世界では「成功」の反対は「諦め」になります
そして、自分が諦めない限り本当の意味での失敗は訪れません
ここで経営の神様とも呼ばれる松下幸之助氏の名言を紹介します
世の中でいう失敗の多くは、辛抱ができず、成功するまでにあきらめてしまうところに原因があるのではないでしょうか
松下 幸之助

成功の反対は失敗ではなく諦めだよ。諦めない限り本当の意味では失敗はしないんだよ。
失敗しないのは挑戦していない証拠と知る
挑戦しなければ「失敗」も「成功」もない
もし絶対に失敗したくなければ「正解」と「正しいやり方」が分かっている仕事だけをやり、何も挑戦しなければよくなります
ただし、これらの仕事は将来的にはコンピューターに取って代わられます
失敗しながら成功に近づけるのは人間にしかできません
失敗は挑戦した証として堂々と胸を張ってよいと思います
自転車に乗るための練習をすれば誰でも必ず転びます
自転車で転んだ経験があるからこそ自転車に乗れるようにはなるのです
人生で一度も自転車で転んだことがない人がいるとすれば、それは自転車に乗れない人です

挑戦しなければ失敗しない代わりに成功もしないよ
怖がらなくてもいい。死ぬこと以外はかすりキズだ。
山崎拓巳
失敗との付き合い方を教えてくれる寓話を読む
ユダヤ教の聖典「タルムード」にはリスクとの付き合い方を考えさせくれる寓話があります
ここでは2つの寓話を紹介します
難破船と3人の乗客:物事にはリスクがつきもので慎重になりすぎても、大胆になりすぎても失敗する
魔法のザクロ:失敗するリスクを取らずにリターンだけを求めることはできない
これらの寓話は「全くリスクを取らないのも、大きすぎるリスクを取るのもダメ」で失敗のリスクを自分でコントロールして許容範囲に収めることの大切さを解説しています
タルムードの寓話はこちらで解説しているので失敗がどうしても怖い方はあわせて読んでください
失敗とうまく付き合うポイント ~ノウハウ編~
失敗は上手くいかない方法を見つけたという成果です
かの有名な発明家のトーマス・エジソンは次のような言葉を残しています
私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。
トーマス・エジソン
この「うまくいかない方法を発見した」という成果を最大限に活用するには「失敗」を分析して「成功」につながるヒントを探し出す必要があります
失敗を効率的に分析するときには2つの条件があります
失敗を効率的に分析する2つの条件
失敗から成功につながる分析を効率的にするためには2つの条件があります
失敗の原因をとにかく深堀して探求する
車輪の再発明しようとしていないか確認する
この2つを解説します
条件1 失敗の原因をとにかく深堀して探求する
失敗をしてしまった時には失敗から目をそむけたり落ち込んでいる場合ではありません
むしろ失敗をほじくり回して原因を探求する姿勢が大切になります
Microsoft社のビル・ゲイツ氏はこのような言葉を残しています
失敗したら落ち込んでいる場合ではなく、いち早く失敗の原因を探ることが大事である
思考スピードの経営 デジタル経営教本 ビル・ゲイツ
原因を探求した結果「どの部分がうまくいっておらず微調整が必要なのか?」とか「全面的に方針転換が必要なんじゃないか?」といった判断ができます
このプロセスは事前に仮説を作っておくと効率的に振り返れるようになります
仮説思考についてはこちらで解説しているのであわせて読んでください

失敗から目を背けるどころか真正面から見すえて徹底的にヒントを探すんだよ
条件2 車輪の再発明をしない
これまでにも紹介した通り、失敗は恥じるモノではなく成功につながるヒントの宝庫です
しかし、これはまだ答えがわかっていない問題を解こうとしている場合に限ります
このことを端的に表現したビジネスの格言に「車輪の再発明をするな」というものがあります
これはすでに技術や解決法が確立している分野で試行錯誤するのは無駄なので避けるようにという意味です
「車輪の再発明」を避けるためには既に成功事例がないかを入念に調べることが必要です
学校教育とは違いビジネスの世界ではカンニングはし放題ですし、推奨されています
経営の神様とも呼ばれる松下幸之助氏の名言に次のようなものがあるので参考にしてください
他所(よそ)さんの品もんのええ所を徹底的に研究して、何か一つか二つ、足せばええんや
松下 幸之助

試行錯誤が許されるのは最初の1人だけだよ。後の人は成功の真似をするんだよ。
おすすめの一冊
失敗学のすすめ
失敗に対する考え方をわかりやすく解説した書籍に「失敗学のすすめ」(畑村 洋太郎、講談社)があります
失敗をポジティブにとらえて利用することが失敗を活かすコツと紹介しています
まとめ
失敗はネガティブなモノではなく、うまくいかないやり方を見つけた成果です
失敗とうまく付き合うためには次のことを覚えておくことが役に立ちます
- 学校教育とは違い営業における失敗は避けられない
- 失敗は自分の成長につながる挑戦の証拠である
- 失敗は成功につながるの成果なので分析を怠らない
- 挑戦する前にすでに成功事例がないかを確認をする
学校教育とは違い、ビジネスには正解が分かっていない問題がたくさんあります
何度も転びながらも自転車に乗れたように、ビジネスの失敗経験は確実に人を成長させてくれます
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事は営業初心者の人におススメの3つの勉強内容をまとめたシリーズの1つです。
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